固定資産裁判例レポート 27.2号
最高裁平成25年7月12日判決(固定資産評価審査決定取消等請求事件)
テーマ:「登録価格」と「固定資産評価基準によって決定される価格」との関係
第1 事案の概要
X と訴外A は、本件各土地を共有していた。府中市長は本件各土地について、基準年度
に当たる平成21年の価格を決定し、これを土地課税台帳に登録した。
なお、本件各土地を含む一帯の土地は、都市計画法11条1項8号所定の敷地等であり、
本件各土地の一部については、府中市の都市計画において、建ぺい率が20%に、容積率
が80%にそれぞれ制限されていた。
X は、府中市固定資産評価審査委員会に対し、本件土地に係る上記登録価格につき、上記
の建ぺい率及び容積率の制限を適切に考慮していないとして審査の申出をしたところ、申
出を棄却する旨の本件決定をしたため、Y(府中市)を相手に、取消訴訟を提起した。
原審は、X の請求を斥けた。X は上告。