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私的固定資産評価概論

標準宅地と公示調査地との関係

通常、状況類似の中に公示地あるいは基準地があればそれを標準宅地として選定することが多いと思います。
標準化補正だけ、あるいは時点修正と標準化補正だけで価格査定できるので、経済的にもお得です。

しかし、自治体によっては、あえて別の位置に設定しているケースも少なくありません。
その理由は、価格決定の自由度が増す、ということにあります。つまり、標準宅地間あるいは路線バランスのみを考えると、公示基準地の価格に束縛されることなく、3年に一度の機会にすべて決めることができるというわけです。

自治体によっては、公示地の隣に標準宅地を置いているケースもいまだにあります。

実際問題、公示調査地は毎年評価額を発表していますので、価格の制約の度合いが強くなります。簡単に上下動させることができません。故に、まあ鑑定料のコストの問題は別にして、異なる位置に標準宅地を置こうという意味は分からなくはないです。

しかし、これは標準宅地間のバランスのみを重視する考え方です。固定資産評価と地価公示・地価調査の公的評価間での均衡はどうなるのでしょうか?
どちらの価格も公表されているわけです。もし、隣にある公示地と標準宅地の価格が違っていたら、どう説明するのでしょうか?それは国がやっていることでこっちはこっちで鑑定取ってます。そういうしかないです。
「隣にある公示地よりも標準宅地のほうが安くなってまっせ」みたいに懐柔してしまうケースもあるでしょう。実際問題、安くなっているケースが99%でしょう。それで納税者はとりあえず黙るかもしれません。

しかし、長期的にはどうでしょうか?
わたしはこのように考えます。

誰だって、本当は税金は払いたくないんです。でも、公平に課税されているんだ、という信頼があってはじめてしょうがない、と思えるわけです。自分の土地だけが安ければよいなどということはありません。いつか知らないところで、損をするのではないか、という気持ちになるだけです。客観的に信頼できないと分かってしまったわけですから。

日本の役所は概ね市民から信頼されています。戸籍は全員あるし、警察が賄賂を取ることもありません。発展途上国にいくと税金逃れのために戸籍のない人が無数に存在し、当たり前のように公務員が袖の下を要求するということが珍しくありません。
日本はそういう国ではありません。
私の土地もみんなと同じく公平に評価されている、そういった信頼関係をもとに固定資産税というのは成り立っているのではないでしょうか?

では、実際に過去の評価額が隣の公示調査の価格と整合しない場合、どうすれば良いのでしょうか?
固定資産評価は、過去の評価額が現在に影響する制度ということもあり、過去が間違っていたので直しました、では通常は済まないです。過去も現在も正しいと言わなければなりません。ここが制度上、とてもつらいところです。

すぐに是正することはできません。何年か時間を掛けて乖離を埋めていくしかないです。
わたしの以前の経験では、3~5年くらい掛ければ、ほぼ市内全域を是正することができました。ただし、これは地域性もあるので、地価の変動が少ないところではもっと時間が掛かるかもしれません。

いずれにしても、ほかの公的評価と価格を整合させるということは、とても固定資産評価では重視すべきことと考えます。
そしてほとんどの公示調査地点を標準宅地と一致させることが望ましいです。(最近では大規模店舗として特別に選定されている公示地など、標準宅地とするには不向きなものが存在します。これらはもちろん例外です。)

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